simple is the best
まずは次の観光地の説明を読んでください。
指南宮の俗称は「仙公廟」といい、孚祐帝君をまつっています。孚祐帝君は八仙の中の呂洞賓のことです。言い伝えによると仙公呂洞賓は仙人になった後、時おり人間界へやって来て、人々を迷いから導いたため、民間の信仰の中でとても人々と縁のある神様です。
出典は台湾観光局のホームページですが、孚祐帝君や八仙、呂洞賓をご存じの方はどれだけおられるでしょうか。
何のことやら、さっぱりというのが本当のところではないでしょうか。
実はインバウンドの視点で見ると、このように受け手には分かりづらい表現や歴史的背景が結構あります。
例えば源頼朝は鎌倉幕府の開祖として超有名な歴史上の人物ですが、日本史の知識が少しでも分からないと、たちまちどの時代の何をした人物か分からず、迷子になってしまいます。
それでも「きっと分かるはず」「知っているはず」という方は一度小学生に説明して、その表情を観察してみてください。
多分難しい顔をされるのではないかと思います。
インバウンドの現場では、通訳や翻訳であれ、シンプルな表現でないとうまく伝わらないことが多々あります。
深い背景知識を必要とされるものはかえってありがた迷惑だったりもします。
シンプルに、そして小学生にも分かる表現が魅力発信の原動力になるかもしれません。